佐田君ってばまた変なことを……!
「そんな盗み聞きみたいなこと、ダメだよっ!」
「なんで?」
「なんでって、八王子さんに迷惑かけちゃうでしょ!」
「迷惑……ねぇ」
佐田君は何か含んだように呟くと、私をじっと見つめてくる。
「でも……姫川は知りたいって顔してる」
ドキッ
急に真顔で言われて、言葉が出てこない。
これって、八王子さんを尾行したいつかと同じ……。
私と八王子さんの全ては、佐田君のいたずらから始まった。
佐田君に付き合わされてだったけど、あの日、本当は私も知りたかった。
八王子さんの水曜日のアフター7。八王子さんの秘密を……。
好きな人のことだから知りたいって思う。
それはもちろん、今も同じで……。

