「八王子さんのこと、気にしてんだろ?」
どうしたのか、じゃなくて、はっきりとそう聞いてきた。
ずっと前から私の気持ちに気づいていた佐田君は、今回も大当たり。
厨二病じゃなくてエスパーなのかな、佐田君は。
「うん……」
「そっか。おまえも大変だな」
「はは。そう、だね」
佐田君は八王子さんの出て行った扉を見つめて、ため息をつく。
けれど、もう一度私のほうを向いて、私のおでこをトンと指でついた。
「…な、何っ」
「いーこと思いついた」
ニヤリと笑うと、佐田君は私の耳元に顔を寄せて、そして小声で囁いた。
「見に行かない?」
「……え?」
「八王子さんとモデルの子の様子!」
「えぇーっ!?」
思わず叫んでしまった。

