震える手で拾おうとすると、その下に見えたのは、美香さんへの最後の質問。
"あなたの恋愛話を聞かせてください"
ドクン…ドクン……。
美香さん、なんて答えたんだろう……?
見てしまうのは恐くて、でも……。
美香さんの答え……。
"私には好きな人がいます。その人は不愛想だけど、優しい人なんです。
今は私の片思いですが、諦めなければ叶うって信じています"
「……っ」
胸がズキンと痛んだ。
そして……恐かった。
八王子さんを信じようと、どんなに思っても、美香さんに八王子さんをとられちゃうんじゃないかって、また不安が一人歩きして……。
「姫川」
机にうつむいたまま震える私を、呼んだ声。顔をあげると私を心配そうに覗き込んでいる。
「佐田君……」
佐田君は机に手をついて、顔を近づけると低い声で尋ねてきた。

