でもここで嘘をついたら、想いを伝えてくれた美香さんに失礼。
それに何より私だって八王子さんが好き。大好きなんだよ。
普段は大人しい私がそんなことを言ったせいか、美香さんは少しびっくりしたような顔をする。
けれどすぐに瞳をキッとさせて、私を睨んだ。ポロポロと涙を流しながら……。
「どうして……」
美香さんが呟いた、そのとき。
~♪~♪~♪
私のポケットでスマホが着信する。取り出すと相手は……佐田くん。
「はい」
『そろそろ打合せ始まるけど、もう目は大丈夫か?』
「うん、ありがと。今から戻るね」
返事して電話を切ると。
あれ……。
もうそこには美香さんの姿はなかった。
美香さん、今何か言いかけていた気がするけど。
でも佐田君たちが待ってるし、とりあえず今は戻らなきゃ。

