アフター7の婚約者サマ!?


けれどその下で、手が震えてるんだ。グーにした手のひらを強く握って、必死に堪えるように。

俺だけが気づいていた。

友達の中で笑っているときも、美香は泣いているように見えた。


触れたら壊れてしまいそう、そんな気がして。

気づけば美香から目が離せなくなっていた……。


ある日の授業前。教室を出ようとする美香を呼び止めた。

その休み時間も、美香は女子の環の中で彼氏の話をしていたんだきゃーきゃーと騒ぐ友達の声で内容はよく聞き取れなかった。

それでもまた嘘をついていたんだろう。振り返った美香はどこか疲れた顔をしていた。


けれども、明らかに気まずそうにうつむかれてしまって、俺は。


「無理すんな。辛くなったら言え」


そう言うのがやっとだった。言ったところで、また「咲人には関係ない」って言われるんだろうなって思っていた。

けれど違った。


「……ありがと、咲人」