慌てて駆け寄ると、青ざめた顔のまま息を荒ませている。
意識がない…どうしよう……!
『なに今の音!?
どうしたの咲人!?大丈夫!?』
美香さんの声だけが、インターホンから聞こえてくる。
美香さんには悪いけど、今はそれどころじゃない。
八王子さんはとても話せる状態じゃないし、とにかく帰ってもらわなきゃ。
「美香さん、私、姫川です!
今ちょっと手が離せないので、またにしてもらえますか?」
『えっ?手が離せないって何?
咲人と話したいんだけど代わってくれない』
「すみません、調子が悪いみたいで今は話せそうにないです」
『さっき話してたよね?
えっ、もしかして今の音。まさか咲人倒れたの?』
どうしよう!なんて言えばいいんだろう!
あたふたしているうちに、ガチャンとドアが開く音がして。
「咲人……!」
と美香さんがバタバタと部屋に飛び込んできた。

