アフター7の婚約者サマ!?


八王子さんが許可してくれたら、明日以降にしてほしいということを伝えようと思っていた。

けれど……。


『そういうわけには、いかないだろう。今から…行くから』

「え…っでも……!」

電話でもわかるくらいに息を乱して、苦しそうなのに……。

『それがないと…向こうが困るんだろ。
俺は大丈夫だから……一時間位で、行くって伝えてくれ』

八王子さんは来ると言って、聞いてはくれなかった。


「八王子さん……今、熱どれくらいあるんですか?」

『え……?
さっき測ったときで40度……』

「うそ……!」


思わず声に出てしまった。佐田君も部署のメンバーも一瞬こちらを見たから、ふと我に返った。


『情けないよな…ケホッゲホッ』

「笑ってる場合じゃありません……」

『笑って…ねーよ』