「わかった!もし泣きたくなったら、俺に連絡しろよ!
ここはいつでも空いてるぞっ!」
冗談ぽく言って、両手を広げて見せた。
佐田君の腕の中って……!
「そうならないことを祈ります」
「おい、おまえ失礼だぞ!?」
「あはははっ!」
中二病だけど、佐田君と話してると私も笑顔になれる。
これから振られちゃうかもしれないのに、心が少しだけなくなった気がした。
佐田君をビルのエントランスまで送り、そこで私も八王子さんを待つことにした。
10分くらいって言ってたから、もう少しで来るかな?
ビルに出入りする人を見つめていると、中から手を上げてこちらへ歩いてくる。
「八王子さん。お疲れさまでした」
「悪い、待たせたな。ここで立ち話するのもあれだし、場所を変えようか」

