アフター7の婚約者サマ!?


その刹那。


公園の木々が水色の明かりで灯されて、幻想的な世界へと変わる。


「八王子さん……?」


それはどういう……


「映画終わったあと、俺が元気ないこと心配しててくれただろ?

あと…このまえ俺のダチと飲んだときも」


「はい……」


八王子さんの腕の中で、ワンピースの胸元をきゅっと掴みながら、目を閉じた。


心配するに決まってるよ。

あんなに悲しそうで、苦しそうな顔してたんだから……。


「何も言わないのに気づいてくれた人は初めてだよ。

しかも、普通は怒って俺を問い詰めるだろ。

婚約者なんかさせられてるのに……」


そう言って、自身をあざ笑うかのような悲しい笑顔を浮かべる。

そんなの……。

もちろん気になってたし、聞きたかったけど


「私が聞いたら……
八王子さん、悲しいこと思い出しちゃうでしょう?」


これ以上悲しい顔させたくなかった。辛い思いさせたくなかった。