キョトンとしていると、
「いいところってよりは、好きなところかもな…」
そう言って、八王子さんは私に向きなおり、真っ直ぐ視線を合わせた。
八王子さんの顔が正面にあって、その向こうに街を彩るイルミネーションが眩しい。
「俺の話を楽しそうに聞いてくれること。
連れて行った場所を喜んでくれること。
あとは…からかうと、すぐ本気になるところとか」
「へっ!?」
クスリと笑われると、顔がまた熱くなっていく。
「そ、それ……褒めてるんですか?」
すぐムキになってしまう自分が恥ずかしかった。
思わず背を向けようとすると、八王子さんが私の背中を自分の胸に引き寄せた。
「……褒めてるよ。
一緒にいて楽しいし、自然体でいられる気がする」
耳元で囁かれて、心臓がドクンと高鳴る。
「何より……」
言いかけて、私の体を自分のほうに向かせると、髪を優しく撫でられる。
「姫川は俺のことを誰より見てくれてるから」

