アフター7の婚約者サマ!?



「本当に好き……か」


そう言って、八王子さんはわずかに目を伏せると

「俺は好きじゃなかったのかな…」

自らを嘲笑うかのような笑みを浮かべていた。


「八王子…さん?」

「…なんでもない。ほら、注文決まったか?」


八王子さんがメニューに視線を落とすのを見て、私は慌ててページをめくる。


「私…オムライスにしますっ」

「了解」


ウェイターさんを呼び止め、テキパキと注文していく八王子さんを見つめながら…ふと思う。


八王子さん……。


前に美香さんの言葉に真っ青になっていたときと、同じような顔をしてた。

悲しくて辛そうなあの表情を……


「悠里?どうしたんだ?」

「…あの、八王子さん」

「何だ?」

「やっぱり…何でもないです」


聞けないよ。

どうしても…どうしても……。