確信が持てずに顔を上げると、八王子さんは私の手を取り顔を近づける。
「こうみえて俺、デートでは手繋ぎたいほうなんだ」
微笑しながら私の指に大きな指を絡めていく。
「……っ」
こ、恋人繋ぎ……。
顔を真っ赤にする私を見て、八王子さんはクスッと笑みを零した。
「ほら、のんびりしてると映画始まっちゃうよ」
そう言って入口の方へ歩き出す。
八王子さん……。
美香さんの言うとおり…八王子さんは恋人には甘いのかもしれない。
初めて見る八王子さんの一面に胸のドキドキが止まらない。
少し前を歩く八王子さんの背中。
手を繋いでいるせいかずっとずっと近くに感じたんだ……。

