「ごめんなさい!!」 思わず自分の食べていたものを怜央の口に突っ込んでしまった。 我ながら、あまりにもバカすぎる。 「ほんとにごめんなさい! 吐き出してくれていいよ?」 そう言って手で受け止める仕草をしてみせると、また怜央の爆笑がはじまった。 「笑わないでよぉ」 倫子は困ってしまう。 笑いのおさまった怜央は、にこりと王子様フェイスで笑って 「会長ならいいよ」 と言ってくれた。 体がほてって熱いのは気のせいだろうか。