「紙はこれでいい? 無地なら何でもいいでしょ」 ”生徒会新聞”ときれいな字で書きはじめる世良。 隣に座る倫子の存在に気づくと、紙を半分にして片方を渡してきた。 「俺、新生徒会の自己紹介でも書いとくから、会長はなんか他のこと書いといて」 「うん……」 気まずい沈黙の中、嬉しいような恥ずかしいような気分。 世良と二人きりで三十分。 生徒会新聞第一号は完成した。