ボスと戦うこと数分。 「会長!」 頭上から降ってきた声に、怪訝な顔で振り向く。 たったひとりでボスと戦っている倫子は、とんでもなく機嫌が悪かった。 そんな倫子に声を、それも元気いっぱいにかけてくるとは、どんな奴だ。 「あぁ、成紀くん」 予想通りと言えば、予想通り。 成紀が笑顔で、待機していた。