「そんなことは今はいいから!」


「そんなことって結構大事だぞ?」


というか、いつものキャラじゃねぇのが引っかかる。


それに慌ててるし。


…これは何かあったしかねぇか。


「実虹、ちょっとこい」


教室の入口にいたため、クラスメイトがチラチラとこっちを伺っているのがわかる。


視線感じるわけだな。


ちっ、目立ちすぎた。


「啓ちゃんっ?」


「移動するぞ」


ここでは話も出来ねぇし。


とりあえずいつもの空き教室に行くか。


東館の4階にある1番奥にある教室。


そこが俺達のいっぱいある中の1つの溜まり場。


知ってる人もいなく、先生もこないから穴場なんだよな。


だからここならゆっくり話せる。


「で、実虹は何で学校にいんの?制服着てるってことは学校行ってたんだろ?」


じゃなかったら制服は着ねぇし。


中学と高校は逆方向にある。


間違ってきたとかではないだろう。