星川のデートから3日が経った。


どの族も動きはなく、平和に暮らしていた。


…はずだった。


この日までは…。






次は古典か。


古典は得意だし、先生もいい人だからこの授業は好きなんだよな。


教卓を見た時に、誰にも座られない机に目がいく。


あいつ…また来てねぇし。


これで3日目だぞ。


俺の列の1番前の席。


そこは遼の席で、星川とデートしてから遼は学校に来なくなった。


倉庫にもこねぇし、連絡もつかねぇ。


今どこにいるかもわからねぇ状況だ。


あいつのことだからまたフラフラしてんだろうけど、いつもいる奴がいねぇと違和感しかねぇ。


早く見つけ出して説教しねぇと、この気は収まらねぇ。





「啓ちゃんっ!!」


「ん?実虹?」


息を切らしながらも、俺を呼ぶのは中学の制服を着ている実虹。


「この時間は学校のはずじゃ…」


つぅか、どうやって入った?


先生とかいるはずだし、その服装だと目立つだろうから見つかると思うんだけど。