真面目総長のお気に入り〜元姫の秘密〜

「じゃ、赤外線でお願いします!」


「おう」


ピコン♪


可愛らしい音と共に、星川のプロフィールが送られてきた。


登録っと、よし、これでオッケーだな。


「何かあったらすぐに連絡しろよ?」


「も〜大丈夫だって!心配性すぎるよ?」


はぁ…全然わかってねぇし。


すっげぇ可愛いって気づいてねぇのも、天然すぎるのもすごすぎる。


つぅか、今までストーカーとか絡まれたりとかなかったのか?


いや、あっても困るけど。


「じゃ、今日はありがとう!また明日ね!」


「こちらこそサンキューな。久しぶりにはね伸ばせて良かったよ」


毎日勉強で疲れてたし。


いい気分転換になったし、何より星川と一緒にいられた。


これ以上に嬉しいことはねぇかもな。


「それなら良かった!またね!」


「おう、気を付けてな」


星川が見えなくなるまでその背中を追い、息を吐く。


きんっちょうした…っ。


女子とのデートってこんな感じなんだな。


よくいるじゃん?


プレイボーイって言われてる男子。


よくやるなーって心から思うよ。


「6時…」


まだ時間あるし、倉庫にでも行くか。


手に持っていたプリクラを大事に財布にしまい、バイクの元へと足を進めた。