真面目総長のお気に入り〜元姫の秘密〜

「…街」


「え?」


「街に連れて行ってくれたら許す。…それじゃダメ?」


突然の一言。


街に連れて行くって…そんな簡単でいいのか?


気になってそう聞くと。


星川はニッコリと笑った。


「うん、こっちに来てからまだ街に行ったことないから。それに、神風くんとなら楽しめると思うの」


そう言ったんだ。


星川の笑顔とその言葉で、罪悪感などがなくなる俺はきっと単純な男だ。


「星川がそれでいいなら、俺はそれに付き合うよ」


「ありがとう!…っ冷た」


「ごめん!大丈夫か?」


ゆっくりと貼ったつもりだったけど、やっぱり冷たいよな。


こればっかりは俺にもどうしようもねぇし…。


「大丈夫。大丈夫だからそんな顔しないで」


「え?」


そんな顔?


「泣きそうな顔してる」


泣きそうっ?!


右腕で顔を隠すが、星川にはすでに見られた後だから意味はないだろう。


それよりっ、泣きそうな顔って!


男なのに情けなさすぎるだろっ。