「啓介!いつまで人を待たせんだよ!すぐって言っただろっ!」


「うるせぇ」


「えっ、えっ?」


あー、何も説明してないしな。


混乱するのも仕方ないか。


「星川、もう少しだけ付き合ってもらえるか?」


場所も伝えず、誘拐みたいな感じになっているが。


それでも星川にきてほしい。


本来の俺を見てほしい。


「…何かわからないけど、神風くんがそういうなら」


「っしゃ!サンキューな!」


やっばい!


これはすごく嬉しいっ。


あれ?そう言えば、星川って不良大丈夫なのか?


…考えるのはやめておこうっ。


マイナス思考になるだけ。


「っていうことで、遼よろしくな」


「よろしくな。っじゃねぇよ!わかるように説明しろ!」


「後で説明するから、とりあえず車を出せ」


ずっと校門にいるわけにもいかねぇし。


注目だけは浴びたくない。


特に今は星川もいる。


今でもあれなのに、この場面を見られたらイジメが悪化するだけだ。