なんでだろう。


今まで何度も女子の笑う顔は見たことはあるが、こんなにドキドキしたのは初めてだ。


つぅか、ドキドキ自体が初めてた。


…守りたい。


初めてそう思った。


まだ出会って短時間で、星川のことは何も知らない。


だけど、この無邪気な笑顔を守りたいと思ったんだ。


そして、俺はあることを思いついた。


「…星川」


「ん?」


教室では見せなかった表情。


少しは気を許してくれたんだろう。


そう思うと、喜ぶ俺がいた。


「今日の放課後ひま?」