「遼、ちょっと図書館行ってくる」


「いいけど、また参考書か?」


「まぁな」


俺はよく図書館に行く。


それは遼の言う通り参考書を探すためで。


決してサボリではない。


「真面目もいいけど、たまには戦ってるところを面子に見せてやって!」


「は?」


戦ってるところ?


「お前が真面目過ぎて困ってるって話」


真面目…ではないけどな。


遼が知らないだけだ。


昔の俺は真面目ではなく、どこにでもいるような不良で。


授業もサボりまくり、喧嘩しまくりだったということを。


今さらいうつもりもないしな。


それに…真面目になるっていうのはあの人との約束だから。


「ん、覚えておくよ」


「おう、気をつけてな〜」


気をつけてって…。


学校で危ねぇことなんてないと思うけど。


まぁ、あえて言わないけどな。


さてと、早く行くか。