「あの時はどーも」


「…冗談はいい。何の用でここにいる?」


ニコニコ笑いやがって。


「あんたに用があってね」


「俺に?」


大堀が俺に用っていったら…1つしかねぇよな。


今更darkの敵討ちとかはしねぇだろうし。


「あんた…えっと?」


「はぁ…神風啓介だ」


知らなかったのかよ。


「ああ、神風な。んで、率直に聞くけど咲夢の彼氏?」


「はぁ?!」


何を聞くかと思いきや…彼氏?!


驚きすぎて叫んだじゃねぇか。


でもよくよく考えれば、周りから見たらそう見えるってことだよな?


嬉しいが、他人に言われるのは恥ずかしいもんなんだな。


「…違うのか?」


「違う。まだ彼氏じゃねぇ」


まだを強調して言う。


だって本当のことだしな。


「何だ。彼氏かと思ったから宣言しに来たのに」


「宣言?」


「ああ、いつか奪い返すってな」


奪い返す。


いわゆるライバル宣言か。


昔の俺なら何も言えなかっただろう。


だけど今の俺には応援してくれる仲間がいるんだ。