真面目総長のお気に入り〜元姫の秘密〜

「総長!」


「…総長?ってことは、神凪啓介?!」


下っ端の後ろから俺の名前を叫ぶ女の声。


俺の名前を知ってるってことは学校のやつ?


いや、学校のやつらには総長のことは言ってねぇ。


てことは、知り合いか?


…女の知り合いなんて星川しかいねぇぞ。


「こらっ!総長に近づくな!」


「離して!」


女の顔には薄らと汗が出ていて、よく見ると真っ青な顔色をしている。


おい、この顔色相当やべぇぞ。


「いい。離してやれ」


「っでも」


「大丈夫だ。こいつは何もしねぇよ」


族の者ってわけじゃなさそうだし。


スパイならもっと上手くやるだろう。


計画もなしに、ここにくるのは無謀すぎるからな。


「で、女が何の用だ?」


別に女だからといって差別してるわけじゃねぇぞ?


ただここは、女がくるような場所じゃねぇからな。


例え顔に傷を負っても、それは自業自得になってしまう。


命を落としても文句は言えねぇんだ。