真面目総長のお気に入り〜元姫の秘密〜

「実虹は暎のところにいけ。俺達は裏から入る」


「うん。2人が出てきたのを確認してから、私達も2人の元に行くね」


実虹の言葉に1つ縦に頷く。


実虹はニコリと笑うと、星川の手を握りしめた。


「さっちゃん。多分辛い戦いになると思うけど負けたらダメだよ?私達がついてるから、昔の因縁を一緒に断ち切ろう」


これはきっと実虹からの精一杯のエール。


〝過去は過去〟〝星川は悪くない〟〝負けないで〟


きっとそんな思いが詰まっている。


実虹は他の女子に比べたら、ぶりっ子って思うかもしれねぇが。


それは自分と関わりを持たせねぇため。


族に入ってる者と仲良くなるのは、時には命にも関わるから。


…昔、一度だけそんなことがあった。


あれ以来、実虹は親しい友達を作らねぇ。


だけど星川がきて、その凍った心を溶かしたんだ。


もう失いたくない。


実虹の心には、そんな思いがある気がする。