真面目総長のお気に入り〜元姫の秘密〜

「それ。私もたまたま街で聞いたの。確かめようとしたら、お兄ちゃんが病院に…」


透さん…っ。


「でもなんで透さんはその人と会ってたの〜?」


「妹の彼氏でも、一応は敵ですよ?1人で会いに行ったりしますか?」


そうだ、透さんが警戒もなしに1人で行くわけがない。


何で透さんはヤられたんだ?


「…まさか透さん、星川のことで会いに?」


妹がいるって話は聞いたことがあった。


見ててもわかるくらい溺愛してて。


すごく羨ましかったのを今でも覚えている。


「みたいだね」


そんな悲しそうな顔で笑わないでくれ。


そんな顔を俺はさせたくないんだっ。


星川には笑っていてほしい。


心からの笑顔で。


「お兄ちゃんも噂を聞いたみたいでね。
それを確かめに行って、逆にヤラれちゃったの」


「それで今…透さんは?」


「生きてるよね!?」


透さんといた日数が少なくても、双子からしたら大切な人に変わりはない。


きっと、助かったことを願っている。


もちろん俺もそのうちの1人だ。


「ケンカするって約束したんだっ。死んでたら恨んでやる!」


そう言ってる遼も、涙目でわかりやすい。


透さんはみんなから慕われている人だ。


そう、やすやすと死んでいい人ではない。