「行ってきやーす」 靴を履きながら間延びした声で言って 扉を開ける。 家から1歩踏み出せば、照りつける太陽と、 その熱を吸収して熱くなっているアスファルト。 「……あちぃ」 この一言を言わずにはいられない。 今日はそれくらい暑いのだ。