こっそり目を開けてみたら、優斗の手がわなわなしてた。


やばい?

怒り出す?



優斗は怒らなかった。

似合わない声が聞こえた。

「それが茜のしたいこと…なら、俺は…だけど、どうなのかな。

その人…でも俺が居ない時って…」


葛藤してる。

らしくない。


「その人…茜を大事にしてくれてる人?だから別れない…っていうのは…そ、そ…」


かわいそうに。

…私のせいだけど。