ふんふんと音がして、ぬっと犬の顔が表れた。

「わあっ!」

と二人で起き上がった。


「す、すみませーん!」

飼い主らしい声がして、犬がまた走り去った。


「…っふふふふ」

「あっはははは!」

笑いが止まらない。



「愛してるよっ」





優斗は満足そうに笑った。


「うん。だって俺はこの世に一人だけだもんね」


ん?

なんだっけ、それ?