優斗は、叱られた犬みたいな顔で黙っている。


「ワタシだったら…次はもっと…なんて言うか…

アタマが良くて、オトナシそうな子のいる学校を選ぶけどね…」



優斗が悲しそうに目を上げた。


「なんで…そういうこと言うの?」


「確かにそうだね…」



やっぱ兄弟。

穂積に似てる。



はっ…


いかんいかん。


私は自転車にまたがると、ペダルを漕いだ。

「じゃあねー」


カノジョと鉢合わせとか、イヤ過ぎる…