大島の顔を見た。 初めて、人に話した。 なんでだ? 「違うよね…?」 大島がコーヒーを置いた。 「違ってはござらん。セッシャ、茜殿にホレてござった」 …そうだったのか。 二人で黙り込んだ。 「次は、私好みに生まれてきてよ」 大島はぬけぬけと答えた。 「セッシャ、すでに安定のクオリティでござる。惚れないのは、茜殿の修行不足と見受けられる」 笑った。 その通りだ。