ちょうど昼食前で、入居者の人たちが食堂に集まっている時間だった。


「若い子が来ましたよ~」

まばらに拍手が起きる。


老人だらけだ。


生きてるのもいるし、

もうよく分かんないのもいる。


「ちょっとお話ししててね」

「え…ああ…」


一人、老人の海に取り残された。