静かな時間が流れた。


この毛布、

カノジョが置いて行ったやつかなぁ。




毛布が持ち上がった。


ていうか、私が持ち上がってた。



「な…なになに!?」

「腹決めろ」

「だから何!?」


すぐ近くにリョウさんの顔があった。

何が起こるか分かった。




「ムリ…でしょ」


「お前は何もしなくていい。ただ受け取れ」



髪が後ろに引っ張られた。

むき出しになった首に、歯が立てられた。