「オマエ、卒業したらどーすんの」

「どうもしない。あきらめました」


リョウさんが、缶を置いた。



「あきらめましたって…」

「自分の…」


から先が続かない。



「ただもう、休みたい」


疲れた。


ささやかな幸せのために、

今を努力しなきゃいけないことに、

本当に疲れた。



「どこか一人になれる島に行って、釣りして暮らしたい。


誰もいらない。

優斗も、家族も、友達も、誰も」