お兄ちゃんと表に出た。

さむっ!!


中に戻りたい!


でも走り出せば、マフラーなんか外しちゃうくらい暑くなる。


「優斗のことは、僕も情報ない。分からない」

「うん、いいの」

「何か…伝言ある?」


ちょっと考えた。

「お父さんに、ごめんねって言っておいて」

「え…?父さん?」

「優斗と私のことは…もうしょうがない。自分たちで決めたことだから。

だけど…お父さんのことを考えると…

なんかツラくなっちゃうんだ…」



お兄ちゃんが、立ち尽くしている。

何かに驚いた顔をして、私を見ていた。

「そうだよ…

当たり前だ…

あの人だって親なんだから…」


なに?


何のこと?