会話が途切れた。


優斗のことを聞きたい。

だけど怖かった。


「お兄ちゃんが教えてくれた、あの曲ね、探して買ったんだよ」


え…?

と、お兄ちゃんが目を開いた。


「スカボロフェア」

「そうなの!?」

「うん。もう何回も聴いた」



私は歌を口ずさんだ。



「いつも思ってたの。

お兄ちゃん、なんでこの曲が好きだったのか。

何かあったの…?」