「おねーさん、ジントニック2つ」

「はい」


またジントニック!


リョウさんに聞いた。

「ライムまだある?」

「なし。もうライムなし」

「今、ジャムが下に取りに行ってるから」



私は智樹に近づいた。

「茜ちゃん、その衣装すっげえ似合う。キレイなおねーさんて感じ」



さすが智樹。

誉め方が上手い。



「…ありがとう。

それより、ごめん。

ジントニックが出過ぎてて、しばらくライムなしになっちゃうんだ。

みんなに言ってくれない?」

「OK!」

気持ちよく返事して、素早くマイクを取りに行く。


こうやってオンナは引っ掛かるんだな。

納得。