脇腹を思いっきり岸壁に打ちつけた。

気が遠くなる。




完璧に落ちた…


と思ったのに、


落ちてなかった。



「腕伸ばせ!」

私は言われた通り、腕を伸ばした。


「首!首につかまれ!」


と、届かない…


「早く!」


リョウさんの体をよじ登るようにして、ようやくつかまった。


ズルズルと体が引き上げられる。