私はもう一度、

ウノッチのお姉さんの店で、髪を揃えてもらった。


教室で見る度に、

「すごくいい~」

ウノッチが、優しく撫でてくれる。


「ありがとう」

って答える声が、自分の声じゃないみたいなんだ。


鏡に映る自分を見る。

二度と戻らない何かがある。


お父さんは、一度だけ私をじっと見た。

その後は、

ご飯をお代わりするときの手渡し方が変わった。


前は「ぬっ」だったのに、

今は「すっ」だ。