「壊れなかった?」

私はそれを拾った。

画面に一瞬、見慣れた文字列が見えた。


時間が止まった。



―有田美春!日本ランク一位·プロサーファーと熱愛!―


ミミにスマホを返した。


「茜…」

「気持ちワルい。もう帰る」


ヨッシーが驚いたように言った。

「そんなに?」

誰の顔も見られなかった。