ユモト·マリアナが、

「私できます。かなり研修を積んできてますから」

と言いだした。

「いやいや。ね、降ろしてから、お願いします。狭いので」

大丈夫か、アイツ…。

ハラハラする。


「分かりました。ただし何でも言って下さい。その為に、私の今日という時間はあるのです」

「どうもどうも」


イタい人に慣れてるらしい。

スタッフさんは、せっせと車椅子を降ろし始めた。