優斗が振り返った。

「来週、大会あるから!」

「あ…ごめん」


優斗が顔を曇らせる。


「なに、ごめんて…」

「大島って覚えてる?」

「ああ…」

「障害者の介助ボランティアやってるんだけど、友達が亡くなって…納骨があるから、私が代わりに行くことになった…」


優斗が、じっと私を見た。


「場所がバラ園なの。私んちから近いでしょ?」


優斗はまとわりつく八雲を持ち上げて、振り回した。



「気の毒ね…親御さん」

ママが言った。