サーファー仲間と一緒に電車に乗った。

もちろん会話は、次に向かう波の話ばかりだ。


「カノジョもサーフィンやればいいのに」

と仲間の一人に言われた。


慌てて手を振る。

「ムリっす!泳げませんから」

「すぐ上手くなるよー」


優斗が顔をしかめた。

「茜はダメ!危ないから!」

「過保護だよなぁ。

俺、あのプレゼントだって止めたんだよ?

だけど『茜が心配だから』って、ヒトの話聞かねーんだ」