「今日、家に来て」 優斗が言った。 「遠いよ」 「違う。元の家が、まだこっちにあるから」 ここがゴールじゃないか。 誰にも見つからず、こうやって大人になっていくんだ。 むさぼるようなキスをした。 かすかに、音楽が聴こえてくる。 あの曲、盛り上がるんだよね。 だけど… 涙は出ない。