「もう一回読んで」 「いいよ」 優斗は、一心に聞き入っている。 波に乗るときにもこんな様子かもしれない。 この小さな写真では、よく見えないけれど。 読み終わった。 優斗が真剣に聞いているので、あと何回でも読んであげたい気持ちになる。 「俺、今マジ嬉しいわ。プロになれたのと同じくらい嬉しい」 「そう」 「俺、お前に超うながされた!」 意味不明。 でも優斗らしくって、かなり笑えた。