秘密の異端者 【番外編】~The repayment of favor~


「叔父さん、お久ぶりです」


弦がビルの自動ドアから出て来た男性に
声を掛ける

男性は驚いた様に顔をこちらに向けた

だが、声を掛けたのが弦だと分かると
少し頬を緩ませた


この人が雪也のお父さん…

私には雪也の言うような
冷たい人には見えない


「弦君じゃないか。久しぶりだね。
…こんな所でどうしたんだい?私に何か用事でも?」


雪也のお父さんは首をかしげる

私は弦の背後に立ったままだ


「はい。少しお時間頂けますか?」


弦の問いに、雪也のお父さんは頷くと
3人で近くのカフェに入った