結局、どんなに成長しても
雪也の心は子供のままなんだよ
親の温もりを求めてる
前に弦に聞いた
不器用なんだよ
雪也も雪也のお父さんも
それから暫くは、倉庫で談笑した
「ただいまー」
マンションに帰って返ってくるはずも無い
部屋の中に声をかける
倉庫が彼らの温かさで溢れていた分
部屋の中は_______
「冷たい…」
私はヒンヤリとしたソファに寝そべると
私は弦に電話をかけた
「もしもし?」
《ん?どうした?》
「少し、頼みごとを聞いてくれない?」
不思議そうに聞き返してきた弦だったが
事情を話せばすんなりOKしてくれた
「それじゃあ、明日。頼むね」
「あぁ」
電話を切ると私はぼーっと
何も無い天井を眺めた
物音一つしない部屋は
私の1人だけの空間と時間を印象付けた