秘密の異端者 【番外編】~The repayment of favor~


「コレが無いんだよ」


雪也は自分の胸の前で
親指と人指し指で円を作った

私は両親と和解して戻って来てから
正式に迅さんの以来の元で仕事してるから
報酬も貰ってるし金銭面はなんとかなってる

でも…


「確かに一人暮らしは気楽で自由だけど、憧れて期待する程良いものでもないよ」


スゥッと自分の声が冷えたのを感じた

皆が不思議そうに顔を見合わせている

私はそれに気付いて少し慌てた