「何で謝るの?」

「…え?」


困惑する将騎にフワリと笑いかける


「これが、俺たちだろ?」


皆一瞬固まって、笑った


「本当にいい演奏だった」

「ピアノ、上手かったんだな」

「なんか、凄い響いた」


口々に感想を言ってくれる皆に
私は長く息を吐いた

ずっと緊張していたらしい


音楽室内には温かい笑い声が広がった

その後、何曲かリクエストされた
曲を弾いたのはまた別の話…