私は高3になってから生徒会に入った
と言うのも、フードを外すように
なってから、それまで私の事を
“暗い”と敬遠していたクラスメイトが
話しかけてくるようになり
次第に頼られる事も増えていた
気が付けば生徒会に推薦されていて
成り行きで書記を引き受けた
物を纏める作業は嫌いじゃないし
それなりに楽しくやってる
私と裕は暗くなった校舎内を歩き
バイクのある駐輪場を目指した
「生徒会の仕事はもう慣れた?」
「まぁ、だいぶ。それよりも、自分が生徒会のメンバーって事がなまじ実感がないね。昔の俺ならあり得ない」
私の言葉に裕が笑う
「確かに」
「でも、これも裕達のお陰だよ。さんきゅーな」
はにかんで見せれば目を逸らされた